Microsoftは米国時間9月8日、「Office 365」のビジネスユーザー向けに、「Flipboard」のようなサービスである「Office Delve」の提供を開始した。
Delve(開発コード名:「Oslo」)は、企業内の検索および表示のアプリで、同社が2014年に入り発表していたもの。
Delveは、「各自が取り組んでいる仕事と、関わっている人々」に基づく情報を、カードのようなインターフェースで表示する。Delveの背景にある考え方は、ユーザーが情報をどこに保管したか、また誰がそれを共有したかを覚えておく必要をなくすということだ。こうした情報はユーザーに対して自動的に表示されるが、適切な許可が与えられた時に限られる。
Delveは、Microsoftが内部で開発した「Office Graph」を活用し、Office 365上での人と人との関係、背景、行動を把握する。Microsoftによると、DelveはOffice Graphの情報を利用する初のアプリだという。
最初のリリースでは、Delveは「Exchange」「One Drive for Business」「SharePoint Online」、エンタープライズ向けソーシャルネットワーク「Yammer」からの情報を表示する。
8日の同社ブログ投稿によると、今後数カ月でコンテンツのソースはさらに増える予定で、電子メールの添付ファイル、「OneNote」「Lync」から情報を発見できるようにする予定だという。
2015年にはアプリケーションプログラミングインターフェース(API)によってDelveを拡張し、Office 365だけで運用しているわけではない顧客に向けてもDelveを利用可能にする予定だと、広報担当者は筆者に語っている。
MicrosoftはOffice 365のユーザーに対し、段階的にDelveをリリースする。新規および既存のOffice 365ビジネスユーザーはサブスクリプションの一部としてDelveを利用できるが、「Office 365 Personal」と「Office 365 Home Premium」のユーザーは利用できない。
最初にDelveを入手するのは、「Office 365先行リリース」プログラムに申し込んでいたOffice 365のE、A、Gプランのビジネスユーザー。次にDelveはOffice 365の全ビジネスユーザーに展開される。まずOffice 365のE1~E4サブスクリプションプランと、「Academic」のA2~A4プラン、および「Government」のG1~G4プランのユーザーだ。
さらに2015年1月から、Microsoftは「Office 365 Business Essentials」「Business Premium」のほか、「Office 365 Small Business」「Small Business Premium」「Midsize Business」の各プランに向けてDelveを提供していく。
Microsoftは対象となる全Office 365ユーザーに対するDelveのリリースを、2015年の早い段階で完了する見込みだとしている。
提供:Microsoft
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。